好きの種類2

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「え…アイツあんたに連絡するって…」 『君…何かやらかしたね?』 「あー、そうかも」 『せっかくモノにするチャンスだったのに』 「んな事言ったって…どうすりゃいいんだよ…」 『君はどうしたいんだ?』 「とりあえず、あんたにも他の誰にも渡したくねぇ」 『彼がそれを望んでたら?』 「そんなはずない。絢斗は俺が好きなんだ」 『だが君はノンケだろう?』 「ゲイだろうとノンケだろうと、男でも何でも、好きなもんは好きなんだ!」 『ふふ…だそうだよ?絢斗?』 「絢斗?聞いてたのか?」 「ごめん…俺もこっちのゆうまに嵌められた。来ないなら、お前をゲイにしてやるって…」 「はぁ?でもあんた絢斗の事好きだって言ってたじゃねーか」 『ああその通り、私は絢斗が好きだよ。でも私の一番は絢斗の幸せだ。それに私は絢斗を幸せにはしてあげられない。君に渡すのは癪だが、絢斗が選ぶなら仕方ない』 「ゆうま…」 『いいんだよ…絢斗、幸せになるんだ。もし、彼に傷付けられたら私に言いなさい。社会的に抹殺してあげる』 ゆうまはにこりと笑う。 『たまには食事くらいしよう、食事だけじゃ済まないかもしれないが』 「ダメだ!どうしてもっつーなら俺も行く」 『ほほう、それは3Pのお誘いかな』 「ゆうま…ありがとう。大好きだよ」 絢斗はゆうまの頬にキスをする。 「ああ!絢斗、何やってんだよ!」 『じゃあな、二人とも元気でな』 「絢斗…あっちの悠真が好きなのか?」 「うん、でも好きの種類が違う。人間としてって事。まぁ、相性は良かったから」 「相性…」 「人間として…だ」 「もういいや。終わった事だろ?」 「そうだな、で?優馬…俺たちは始まるのか?」 「改めてこれからだ。絢斗…お前が好きだ」 「やっと認めたな」 「お前も言えよ…」 「優馬…俺は最初にお前に会った時から惹かれてた。好きだ、俺の恋人になってくれ」 「絢斗…お前ズルイよ。なんでそんなに美人なんだよ…男なのに…」
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