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松野は悲しい表情で
『いきなり尼子が来なくなった事や、どこかで晴美さんが殺害されたと噂を聞いて、大樹さんは私が殺めたと気がついたんだと思います。だから自分がやった事にして出頭したんだと思います。』
敬子は松野を見ながら
『あなたは一度鶴田病院に翔君に会いに来て、面会出来なくて帰ってますよね?』
松野は敬子を見て頷き
『翔君を殺めるつもりで来ました。だけど面会出来ずに帰りました。』
敬子は溜め息を吐き
『翔君が無事で良かったです………』
松野は敬子を見ながら
『あの、私から質問をします。私と藤川大樹さんの関係を気がついたのはいつですか?』
敬子は松野の質問に
『一度私の前で鍵を落としましたよね。そのあとに藤川大樹さんが警察に出頭してきた時に、藤川大樹さんの所持品に同じキーホルダーが付いてる鍵を見た時にもしかしたらと。他にもありますよ。』
松野は敬子に
『他には?』
敬子は松野の質問に
『藤川大樹さんの所持品に、そのブランド香水の限定品と同じ香水も所持してました。そこから色々と展開が。』
松野は黙って敬子の話しを聞き、敬子は松野に
『藤川晴美さん所有の車にブランド香水の限定品の蓋が落ちてました。その香水にはシリアルナンバーがあり、そのシリアルナンバーで松野さんと同姓同名の名前がありました。』
松野は敬子の話しに
『そうだったんですか………あの香水のブランドが気に入ってまして………』
敬子は松野を見ながら
『そのブランドの香水、藤川晴美さんにも尼子にも微かに付着していたそうです。藤川晴美さん殺害に使ったと思われる花瓶が保育園の敷地に埋めてあったのも見つかってます。』
松野はサバイバルナイフを床に起くと、病室の出入口から
『松野貴理子さん、逮捕状が出てます。署までご同行お願いします。』
植松が松野貴理子に逮捕状を見せ手錠をかけ、植松自身の上着を手錠が見えない様に被せると、数人の捜査員達が松野貴理子を連れていき、病室には敬子と小百合と植松だけが残っていた。
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