路地裏(秋山レオナ)

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路地裏(秋山レオナ)

「もう、何なのよー!あいつ、キモいんだけどー」 距離を取って付いてくる男の目から逃れるように路地裏に入る。 あいつは前に振った奴で、その後、何度も言い寄ってきた。 感情的になってしまうと逆ギレした相手から暴力を振るわれかねないから、その度に丁寧に断っているのに聞いてくれない。 しつこいあいつを振り切るにはあの方法を使うしかない。 飛ぶ。 私には超能力がある。 行きたい所に瞬時に行ける能力だ。 テレポーテーションっていうみたい。 ただ、どこにでも行けるわけではなくて、飛んで行ける場所には決まりがある。 私が知っている場所であること。 そこに障害物がないこと。 私が消えたり現れたりする瞬間を見られたら大変な騒ぎになっちゃうから、普段人がいない場所に飛ぶことにしている。 だから私は、街の中で飛んで行っても平気な場所の候補をいくつか調べてある。 行きたい場所を思い浮かべて念じると、その場所に障害物がなければ、次の瞬間にはその場所に飛んでいる。 私の部屋に飛んで帰るのが一番なんだけど、今日は帰る前に寄りたい所がある。 あいつに見つからないように、用事を済ませてから帰る。 まずは、あそこに。 『飛べっ!』 秋山レオナ視点で読み進めたい方は、下のURLへ https://estar.jp/novels/25899958/viewer?page=5
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