ボクのおねえちゃん

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「ラン、ただいま!」  ドアが開く前から、ボクは玄関でスタンバイ。だって足音だけで分かるんだ、おねえちゃんが帰ってきたってね。 「ラン、いい子にしてた?」 「ワン!」  もちろんいい子にしてたよ!  おねえちゃんはボクの頭やら、背中やら、おしりの方まで 両方の手でグリグリグリグリ。 「ワン、ワンワンワン」  おねえちゃんお帰りなさい。目が赤いけど大丈夫?   心配で見つめるボクに向かって、おねえちゃんはニッコリ笑うけど、心の中はシクシクシクシク痛いって事、ボクには分かるよ?
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