18人が本棚に入れています
本棚に追加
「ねえねえ、この子、何か芸が出来る?」
「うん! いっぱい出来るよ!」
おねえちゃんが、サッとグーの手を上げた。「お座り」の合図だ!
「すごぉい! 無言なのにちゃんと言うこと聞いたー!」
素早く“お座り”したボクに、男の子たちは大喜びだ。次に右の手のひらを出すおねえちゃん。「お手、おかわり」だ!
「えええ、何でー? 何も言ってないのに分かるのー?」
「すげー、超能力みたい!」
最後に、おねえちゃんはパーの手を胸の辺りで準備した。よし来た、まかせて!
ボクは後ろの足で立ち上がり、うーんと伸びておねえちゃんの手のひらに前足でハイタッチした。
「すごい、すごーい」
みんなの拍手がパチパチパチパチ、いっぱいはじけて気持ちいい!
「すごいねぇ、保護犬ってかしこいんだね!」
「すごいすごい! かっこいい!」
ほらね、また“かっこいい”って言われたよ。“へんしん”もうすぐ出来るかな?
最初のコメントを投稿しよう!