ドロウはなにも知らない

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 トムはドロウの放ったものを飲みはせず、そのまま吐き出して口を拭う。 「ごめんね。こっちに魔力が溜まると、ドロウが辛くなるから。」  衣服を脱いでいなかったのを思い出したのか、ドロウを処理してから脱ぐつもりだったのかわからないけれど、トムは上を脱いで、少し考えてから、肩で息をして動けないドロウのマントを脱がす。  掴んでいた襟から、指を一本一本外されて、それを口に含まれてまたドロウの身体は熱くなる。 「ドロウ、次は、僕の番なんだけど。手で、してね。」  その手をトムは服の上から触らせる。 「いいよ、俺だって…。」  手を引っ込めようとするのを、そのまま自分にあてて、ドロウはしなくていいのと、唇の端を舐められる。 「だめだめ、それじゃ意味がない。ドロウはまだわからないから。魔力の吸い方を。僕のを含んだら、また…戻っちゃうから。」  ドロウがそれを聞きながら手を動かすと、トムはまだ余裕があるのかドロウの服を脱がしにかかる。上と、半分下がっていた下と。  トムの下を脱がすかどうか、迷いながらドロウは上半身を起こしてトムの服の中に手を入れて、今度はもっと激しく動かす。 「ドロウ、うれしい…。もっと…。」  トムがドロウの首に手を回して、力を込める。ドロウは下を引きはがして、トムを自由にしてまた、手を上下に動かす。  トムの身体が震えて、ドロウが手に出された粘液を見ていると「舐めるなよ」と今度はまた唇を重ねる。また身体に強い魔力が流れ込むが先程のようにむせるほどではない。 「これできっと…繋がれるよ。ドロウ。」  次はドロウからトムに口付けをする。あんまり元に戻すなと背中を叩かれる。 「ドロウ、後は一緒だろ。挿れても、挿れられても、多い方から少ない方に魔力は流れる。」  意識を飛ばさないように、気を付けてと。トムは促す。ドロウは背中から這わせた指をトムの下半身へともっていった。      
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