寝覚の悪い僕と機嫌の悪い猫

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今どこにいますか? あの声からは生きてる温もりは感じなかった …!? ピピピピッ ピピピピッ ふぁさ… ハンガーから片方ズレたワイシャツが 僕の顔に落ちてきた …また…あの夢か… 目覚まし時計のアラーム音は 二日酔いの頭に響く 最近また僕は寝覚が悪い その日の疲れや悩み等は 次の日には持ち越さない様に心がけている 厳しい社会を生き抜くには 清々しいリセットされた朝を迎えたいのだが …原因は あの事がリセットできずにいるからだ 数週間前 残業でいつもよりも帰宅が遅れた日の事だった 静かな住宅街の裏手にある公園 そこに設置されている公衆電話が 鳴っていた 不思議な光景に目を丸くしたと同時に思い出す 確かここって… 半年前に殺人事件の現場じゃないか… 公衆電話が鳴ると言う事は… 誰かがかけてるのだ こんな時間になんのために? 絶対に幽霊じゃん。それとも… 愉快犯?…それはそれで怖い どちらにしても 関わらない方が賢明なのだが 好奇心旺盛な僕の手はドアを開け鳴り続ける 受話器を握りしめていた ガ…チャ… も、もしもし? ……… ……… な…何故無言なんだ? 拍子抜けし受話器を置こうとしたその時だ …今…どこにい…ますか? 若い女性の声だった 冷たく…深い悲しみ そんな印象 僕は何も言わず 強めに受話器を置き 早歩きで自宅に戻った はぁ…はぁ… 多分…生きてる人ではない そう直感した あの冷たい声が耳から離れん くそっ!くそっ! なんで取ったんだろう あの出来事に寝付きが悪くなり晩酌は 普段よりも呑むようになった 一時は朝までぐっすりだったのだが 最近は夢にまで出てくる始末だ まだ少し気分が悪い 飲みかけのポカリスエットを飲み干す みゃおん? 愛猫の村山が寄ってきた 以前は少しぽっちゃり体型の茶トラだったが 最近 らしさ を取り戻しつつある 太っていた君も好きだったが長生きしてほしいのでダイエットを頑張ってもらっている 毎朝僕が起きるとタイミングよく来て スリスリしてきたかと思えば 僕の顔を見るなり威嚇してきた …寝起きのブサ顔にイラついたのだろうか。 ごめんなさい 春眠暁を覚えず 春の夜は心地よいため 朝になったことに気づかず 思わず眠り込んでしまう そんな朝を迎えたいな
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