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その声は少し冷めている。
低く、少し冷たく掠れたその声に俺は思わずドキリとした。
「……だったら、何だって……」
俺が言い終わらないうちに先生は椅子から立ち上がり、俺にゆっくりと詰め寄る。
「お仕置きだ。悪いコには、しっかりと教えてあげないといけないからね……」
そう、いつもの穏やかな笑顔で。
先生は俺を強く抑えつけ、俺の尾を撫で続けている。
「や、やめろ!!」
「いけないよ、先生は君を心配しているんだ。まずは君の身体に教えてあげないとね……」
先生は笑顔。
どころかいつもよりも嬉しそうで、俺をじっと見たまま。
「分かっていたよ、君がしているのがわざとだとね。そして僕を嫌っていることも。僕はこんなに……」
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