僕は、君の居場所(シェルター) 著 あいざわすず様

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 とても申し訳無さそうにしているモグラのオトコのコに、はるなさんは大丈夫だと笑顔で伝えます。  そしてふたりはしっかりと誰も落ちないように穴を埋め直し、もう一度はるなさんに謝ると行ってしまいました。 (オトコのコは“居場所”と言っていたけれど、どういうことかしら……) 〜~~ 「だから言っただろう。恥ずかしがりなくせに、周りも考えずに勝手に行動するからだ」  オオヤマネコのお兄さんは呆れてモグラのオトコのコに言います。 「……じゃあ、僕の居場所は?僕は視力も悪い。僕が何かをしたら誰かに迷惑が掛かるのなら、僕は何も出来なくなっちゃうよ……」  モグラのオトコのコは泣きそうな顔で言い、悲しいあまりにすぐそばの土を掘り始めようとします。 「だから私が居るんだろう?君の足りないところを手助けするためだ。そして、君と互いに足りないものを共有し、共存するために」  お兄さんのその言葉にモグラのオトコのコは嬉しくなり、お兄さんの胸に飛び込みました。 〜~~  ある日はるなさんは、この前のオオヤマネコのお兄さんとモグラのオトコのコが協力して、『本の森』の地面をみんなが歩きやすいように馴らしているのを見掛けました。  その姿にはるなさんはなんだか嬉しく思ったのでした。               おしまい
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