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マズい給食の後は、校庭で遊べない拷問の昼休み。
そんでもって、最後の6時間目はとどめの算数テストと、13日の金曜日らしい不吉のラインナップに、みんな辟易していた。
一日中黄色い蛍光灯をつけた6年3組の教室内は、どんより陰気な雰囲気がこれでもかと漂っている。
とはいえ、この試練さえ乗り越えれば、土日の連休が待っている。
明日からはまた、天気も回復するらしい。
希望の光も見え始め、ストレス解放も目前。どの席もちょっとそわそわしていた。
柚樹もそうだった。
いや、クラスに居場所がない分、みんな以上に休日が待ち遠しくてたまらない。
ふと見たら、テストの名前の欄が空白という凡ミスをしでかしていて、(やばっ)と、慌てて『秋山 柚樹』と氏名を記入していると、教室の前ドアがノックされた。
みんなが一斉に顔を上げる。
四角い窓からつるっと禿げた頭がひょっこり覗いていた。
あの光り方は教頭先生だ。
くすくす笑い声が漏れ、立ち上がった担任の林先生が「静かに」と人差し指を当てて、廊下に消えた。
ただでさえ集中力の欠けたクラス。テストそっちのけでみんな興味津々にドアを見つめている。
「秋山君」
戻ってきた林先生は、深刻そうに柚樹を呼んだのだった。
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