さっき思いついた

漫才ネタ２

「俺さ！最近またギター始めたやんか？」
「知らんけどな、てゆーかギターなんてやってたん？」
「やってたし、学園祭でライブ演ったし？」
「いや知らんよ高校違うし」
「大学で演ってたでしょ〜が」
「せやったっけ？俺音楽とか興味無いんで記憶に残ってないかもなぁ」
「え〜？何で俺の青春の1ページを覚えてないのよ？」
「俺の青春の1ページではない…から？」
「そうか…ならしゃ〜ないな」
「うん」
「じゃなくて！バンドとかやってたの？とか今度聞かせてよとか返して？」
「そんなもんお前、俺さ！なんて凄いテンションで来られたら、うっわ、コイツまたメンドくさい事はじめよったで、ってこっちは逆にテンション下がんねん」
「あぁ比例と反比例みたいなやつか」
「違うし」
「え？」
「反比例ってグラフ知ってるか？あれずーっと行ってもゼロにはならんのよ」
「へ〜？」
「俺のはお前がこうギューンて上がるとすると、直ぐドーン！ゼロ、むしろマイナス、このグラフはまぁ比例やな、比例のグラフ」
「へぇ〜」
「勉強になったか？」
「あぁなったわ…ってちゃうやろ！マイナス？俺への気持ちマイナスなん？」
「うん」
「もっと俺に興味を持て、俺に！俺という生き様に！」
「生き様て、どーせあれやろ？動画配信とかしてイイネが欲しいんやろ？」
「…よ〜分かったな？」
「ほんで音楽業界からスカウトが来てメジャーデビューして、ゆくゆくは綺麗な女優さんと結婚したいな〜てそーゆーこっちゃろ？」
「お…おお、よく分かったな？」
「はい、この話終了！」
「じゃなくて、終わらさんといて終わらさんといて、聞いて、ちょっとで良いから聞いて！」
「分かった分かった、で何やねん？」
「何が？」
「いや、聞けっていうから」
「雑！聞き方が雑！」
「いやだって…」
「だって…やないの、じゃあ俺が聞くから答えてーな？」
「分かった、どんと来い！」
「そんな風に言われると聞きづらいな、じゃあよし、これだ！」
「何だ？」
「最近、休みの日にどっか行った？」
「いや全然」
「家で何してんの？」
「ゴロゴロしてる」
「何か面白い事あった？」
「何もない」
「…」
「…」
「ねぇそれちゃんと答えてる？」
「答えてるがな、ホンマ何もないの」
「何もないて…せめて面白いＴＶ見たとか無いの？」
「お前の聞き方も大概やぞ？」
「い～から何か無いの？」
「あ、そーいやＤＶＤ買ったわ」
「えーやんＤＶＤ何？映画とか？」
「いや保存版！世界のビートルズってマイナーなヤツ」
「ビートルズ！？全然マイナーちゃうよ、王道中の王道やんけ？」
「え？そーなん？」
「俺、ビートルズでギター始めたんよ？」
「え？ビートルズでギター、嘘やろ、無理やて」
「無理ちゃうわ、ちゃんと練習したらちゃんと弾けるようになるって！」
「イヤイヤ無理、ビートルズでギターは無理やて、あの爪では無理」
「爪？お前、変なトコ注目してんな？もしかしてめっちゃコアなファンちゃう？」
「え？まぁファンっちゃファンかなぁ動画に出はじめた頃から注目してたしな」
「動画？動画ってなに？」
「動画って動画配信の動画よ、出始めの頃からチャンネル登録してんねん」
「凄いやないかい、しかしビートルズの動画配信ねぇ？それ著作権とか大丈夫なヤツ？」
「著作権？自分で撮った映像に著作権いるの？」
「自分で撮った映像？」
「おー凄いねんで効果音とか自分で入れてるし分かりやすいようにジュードウみたいな旗とか上げんねん」
「ジュードウ？ヘイ・ジュード？」
「途中でヘルプとかも入んねん」
「ヘルプ？アイニードサ〜ンバ〜ディって？」
「何で急に英語？」
「は？ビートルズゆーたら英語に決まってるでしょ？」
「何で英語やねん、アメリカとかイギリスからは出てないからな〜何語だろ？スペイン語？ギリシャ語かな？」
「スペイン？ギリシャ？何処のビートルズなんそれ？」
「南米が多いかな、あ、でも東南アジアも凄いねんで」
「東南アジア？あ、分かった何や可笑しいな思たんよ、あれやな世界中のビートルズのものまねしてる人の動画やな？」
「ちゃうよ、本物よ本物同士が戦うのよ」
「本物？お前、ほんとちょっと何の話をしてるの？」
「だから保存版！世界のビートルズってＤＶＤの話やがな」
「何やスマホ？」
「動画見せたほうが早いやろ」
「ほうほう、お、コレかっこええな」
「せやろ？」
「うわっ強そ…って虫かい！」
「カブトムシやがな」
「そっちのビートルズね〜、はいはい分かりました」
「何やねん…さっきからテンション上げたり下げたり忙しいな、お？メール入ってた…」
「意外とオモロイＤＶＤだっちゅうことは分かった、今度は俺のギターの話を聞いて？」
「悪ぃ時間無くなっちゃった、俺もう帰るわ」
「はぁ？」
「またな」
「おい、ちょっ…どこ行くねん？おーい！」
「…」
「無視かい！」