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雪原を歩く。
視界には空白と余白。境目の無い景色。
ただ、歩み度に増える足元の足跡、それだけが私の存在を証明する。
体に寒さはすでになく、心も仄かに灯るだけ。
最近は雪が私に語りかけてくる。私の歩みについて、私の呼吸について。
様々なことを語りかけてくるが、本当のところは分からない。
ただ歩くのを止めてしまったら、私はもう歩けないだろう。
それだけは分かるのだ。
私はいつか歩くのを止めようと思う。この先には何もないのだ。
きっと無い。無いにちがいない。
近頃少し暖かくなって来ただろうか?
私はそれでも歩みを止めるだろうか……
分からない分からない
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