静かな時間よ、そのままで

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卒業してから、1年で祖父の紹介で結婚したのだ。今は豊城真由香。 「しばらくぶりね?かおり」 かおりの表情は硬直した。真由香がハイスペックな夫と4歳の男の子を連れてレストランに来たのだ。 「河村くんと仲良くしていたのね~いつの間に」 食事が終わって真由香たち家族は出ていった。かおりは急いでキッチンに行って隆吉に真由香が現れた事実を話した。 「大丈夫だよ。沖田は結婚しているんだろ?」 「そうだけど、私たちの過去を暴露されたら…」 隆吉は前持ちであり、かおりがどんな形で彼氏に捨てられて殺人未遂を犯した事実を真由香は知っていたのだ。かおりの元彼も自分に疚しいことがあるから被害届をたまたま出していなかった。
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