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もう少し、君と
「おじゃまします。」
「いらっしゃい。」
この日は初めてできた彼とお家デートだ。
よし、服も髪もかわいい。完璧だ。
「今、飲み物用意するから、少しまっててよ。紅茶でいい?」
「はい、ありがとうございます。」
「クスッ、そんなかしこまらなくていいよ。」
「う、まだちょっとなれないです。」
なれるわけがない。
だって、光代さんは、私より二つ年上なだけなのに凄い大人っぽくて…未だに私なんかと付き合ってるなんて、信じれないくらいだもん。
「はい、お待たせ。」
「ありがとうございます。」
そのとき
ブーブー
「携帯なってるね、みてみたら?何か大事なことかもしれないし。」
「はい。」
ピッ……
「何でも、ないです。」
「ほんとに?」
「うっ。」
「はい、本当は?」
「親から、今、どこにいるのかって。」
「帰らないとだめなの?」
「はい……帰ってこいって。」
「……。」
怒らせたかな?そうだよね。
…せっかく一緒にいられたのに…。
「ねぇ…。」
「はい?何ですか?」
「まだ、一緒にいたい。
もう少しだけ、だめ?」
うっ、そんな上目遣いされたら……
断れない!
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