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余談
「ねえ、今更なのだけれど……」
「何? 今なら何でも答えるよ?」
「どうやってポリュデウケス団の目を欺いたの?」
「ん?」
「ジュリアスの偽の死体。彼らなら、あれがジュリアスと別人であることなんて、すぐに分かるでしょ」
「ああ。検死をさせなかっただけだよ」
「あ、あなた、私のふりしてそんな業務妨害を―――」
「いや? 僕のままだよ」
「あなたの、まま?」
「うん。僕、ポリュデウケス団の最高指揮官と、かなり、近しい関係にあるんだよね」
怪しげに口角を引き上げて、ノアは笑った。
彼はまだまだ重要な秘密を、私を困らせるためだけに隠し持っている。
でも、それを知る時は今ではない。
また次の不可解な出来事の最中に、出し惜しむように披露してくることだろう。
To be continue……
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