快楽堕つ

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霧子はゆっくりと目を覚ました。 紫やピンクの光の点滅が薄暗い部屋全体を照らしている。 「……ラブホテル? 」 上半身を起こしそう呟くと、 「この場所でしばらく待機して、人通りが多くなったら県外へ逃げましょう」 闇に紛れていた闇医師が隣へと座り、霧子の露わになっている肩を抱いた。 『あなたにはGPSが取り付けられている。 逃げる気があるなら、午前零時にカジノを出て電話をください』 メモに書かれていた事を自分は実行したんだと思い出す。 まだ麻酔が効いているのか、GPSを取り出した時の痛みはない。 「朝までまだ充分時間はあります。 楽しみましょう、ヒヒッ」 そう言いながら、闇医師は霧子の顎を左手で軽く持ち上げ唇を合わせる。 黒崎の言った事を思い出す。 『お前みたいなババァでも好んでヤってくれる奴は万といる』 闇医師の顔、言動、全てが気持ち悪いと思ったが、助けてもらった恩もある、目を瞑って好きな俳優の事でも考えながらなら…… そう考え、ねじ込んでくる闇医師の舌を受け入れると、今まで味わったことのない快感が霧子を襲った。 激しく舌を絡め合う。 キスだけでイキそうになり、妄想の俳優から現実に戻ろうと瞼を開く。 目を閉じてキスを堪能している闇医師の向こうに注射器が見えた。 濃厚なキスを続けながら自分の腕を確認すると、注射痕があった。 「やられた」と思ったが、唇を離れて首を伝う闇医師の舌の快感に、そんな事は今はどうでもいいと思った。 闇医師の舌は首から徐々に下へ移動し、右手で乳房を揉みながら盛り上がった乳首を舐め回しながら咥え込んだ。 「あんっ…… 」 霧子から声が漏れるのを確認すると、 闇医師の左手が霧子の股間へと移動し、閉じられた両太腿の間に滑り込ませる。 「もうこんなに濡れてるじゃありませんか、ヒヒッ」 人差し指と中指が表面を優しくなぞると愛液は更に溢れ、自然に足が開いてしまう。 「いい……いいっ…… 」 更なる快感に漏れる声を再び闇医師の唇が塞ぐ。 濃厚なキスを続けながら、闇医師の指は霧子の中へ。 クチュクチュという音が部屋に響く。 「んっ……んっ…… 」 霧子は悶えながら、闇医師のアレへと手を伸ばす。 すでに大きく固く、先っぽから撫でるように摩り、そのまま棒を優しく包み込んで上下に動かす。 「ウッ…… 」 闇医師も薬を打っているのだと確信する。 先からはすでに透明液体が出てきている。 それを絡めとってヌリュヌリュと上下に動かす。 「ウッ……ウッ…… 」 霧子の中に入っている闇医師の二本指も速度を上げる。 「んっ……んっ……んんんんっ…… 」 二人とも絶頂が近い。 舌を絡め合ったまま、お互いの淫部から手が離れ、闇医師のアレが霧子の股間へあてがわれる。 糸を引いた唇が離れ、見つめ合いながらいざ挿入という時だった。 入り口の扉から、 ギシシシッ…… 快感を破壊する音が聞こえてきた。
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