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(もう終わりなのかな)
「お待たせしましたー」
声をかけられ、気がつけば次が私の番だった。
「おひとりですか?」とスタッフのお姉さんに聞かれ、「はい」と答えようとしたその時だった。
「あや!!」
大好きな声で名前を呼ばれた。
数時間前喧嘩別れしたばっかりなのに、私の体はなんて正直なんだろう。
心が震えた。
振り返るとそこに智也がいた。
智也は私のところへ駆けつけると、私の肩を抱いてお姉さんに「2名で」と伝えた。
どうしてここにいるのかと訊く間もなく、智也と共に観覧車に乗り込んだ。
観覧車のボックスの中に沈黙が流れる。
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