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何が?と訊く前に、智也が私の足下に跪く。
智也の切長の目に真っ直ぐ見上げられて心臓が高鳴った。
智也がポケットから取り出したのは、小さな白い箱だった。
「あや…」
智也の目が、緊張しているのか忙しなく動いていたが、潤んだ目がやがて決心したかのように私を射抜いた。
夕陽を浴びて、智也の髪がキラキラと輝いていた。
「今まで俺のこと支えてくれてありがとう。
これからも、俺と一緒にいてくれないか?」
私の目から、涙がこぼれ落ちた。
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