(二)

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(二)

 美代は走って自宅に戻ってきた。平屋建ての一軒家の玄関を開けた。すると家の奥の方からスマートフォンが鳴る音がした。居間へ入り、ダイニングテーブルの上でブルブル震えながら歌を歌うスマートフォンを手に取った。  スマホの画面には「忠徳さん」と表示されていた。すぐに応答ボタンを押したが、指を画面にタッチした瞬間に電話が切れてしまった。  美代はすぐに「忠徳さん」に電話した。  「忠徳さん」はすぐに電話に出た。通話が繋がったことを確認する挨拶句を述べてから、美代は「ごめんなさい、今、外へ出ていたもので」と続けた。 (続く)
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