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「それで、どうするんですか、ミヨさんは」
「うーん、どうしよっか。仕事があるから駆け落ちなんてできないし……。まあ、なんとか説得してみるって彼、言ってくれているんだけど……」
「そんなのアテになりませんよ!」
「そうなんだけどね……」
美代がそう言ったところで、家の奥の方から、赤ん坊の泣き声が聞こえ始めた。
有美恵は「いけない、リクオが起きちゃったみたい」と言って居間を出て奥の部屋へ行った。
美代はスマホを握りしめて大きくため息をついた。
(続く)
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