僕の大好きな家族。

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 突然、僕のおじいちゃん、いやっツクシ園長先生が喋りだした。 「皆さん!今年の卒園式も何かを期待してるでしょ!  もう、うまごやのメンバー、一馬君と武蔵君が控え室で準備をしてますよ。  それに昔のメンバー、イケメン5の海斗君や隆一君も皆んなの卒園式を祝う為に来ています。」 「えーーーっ!イケメン5のメンバーまで来てるの〜〜!」  一馬お兄ちゃんとムサシお兄ちゃんは、今では日本を代表するお歌のお兄ちゃんなんだ。  その前に入っていたイケメン5って、僕の父ちゃんも入っていたんだよ。  僕の父ちゃんは伝説のアーティストって呼ばれてた。  昔、何回かTVに出たそうだけど、今はお歌は辞めたって父ちゃんは言っていた。  でも僕が1番嫌なのは、卒園式で毎年、一馬お兄ちゃんに誘われて、父ちゃんが皆んなの前でお歌を歌う事なんだぁ……  僕の父ちゃんは歌がとっても上手いんだけど……  不思議な事に父ちゃんがお歌を歌ったら、沢山の人が倒れるみたい。  母ちゃんは言っていた。  カトケンさんが歌ったら、沢山の人が歌に痺れて気絶するんだって!  だから、僕は嫌なんだ。  人前で歌う父ちゃんが僕は、凄く恥ずかしい。 「それでは、うまごやと海斗君と隆一君の登場です!」 「キャー!うまごやカッコいい〜!」 「海斗と隆一も素敵〜」 「カトケンさんは用意しないのかなぁ〜〜」 「まだ、あそこに明美さんと一緒に座ってるよ。」 「でも、顔がひきつってるみたい。」
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