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「しかもあんた、昔はヒーロー側の人間で色々やってたみたいじゃないか。
ヒーローと悪党の両方と組んでいる怪しいカフェ。この情報がこの町中に流れたらどうなるだろうな」
怯むことなく強気なマスターが答える。
「何が言いたいのでしょうか?」
「口止め料777万円だ。それかこの店をもらおうか」
スロット好きなのか、謎の777万円を要求してくる男が駆け引きをしてくる。
「そんなこと出来るわけないじゃないですか。どうぞお帰りください」
「おっと、そんなこと言っていいのかな?」
そういうと男は銀色に光るナイフを取り出し、マスターに向けた。
この瞬間にカフェの空気がガラッと変わった。
近くにいた別の客が悲鳴を上げる。
それを聞きつけた七海が裏から出てくると、ナイフを突きつけられたマスターが目に入った。
「やめて!マスターから離れて!」
女性の声が響き渡る。
さっきまで俯き加減だった七海が、急に大声を出した。
そのまま男達の方へ向かっていく。
「おっとこんな少女に何が出来るのかな?」
ナイフを今度は七海に向けようとすると、後方の席から満を持して桃子がやってきた。
「この子達から離れなさい!どうなっても知らないよ?」
男は笑みを浮かべながら返す。
「お、ヒーロー発見~!」
桃子は元アイドルなので世間的にも顔が知られているヒーローでもある。
「マスター、七海ちゃん下がってて!」
そういうと桃子はグリーンに変身した。
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