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その途端に男達も顔色が変わり、戦闘態勢に入る。
グリーンは元アイドルであるのに肉弾戦が得意な部類であるが、カフェの入り口の狭い空間で男3人相手だと状況はあまり良いとは言えない。
グリーンが劣勢に立たされるのを予想して、間近で見ていた七海の目の色が変わった。
「桃子さんのため!マスターのため!」
そう言うとポケットからガシェットのようなものを取り出した。
すると光と共にライトブルーの色が視界に入ってくる。
アヤが思わず叫ぶ。
「水色!?」
男達も少し怯んだようだが、ニヤリと笑うと再び戦闘に入る。
グリーンとライトブルーが男3人と殴り合う局面となった。
ライトブルーのタイプとしては後衛からの武器を使っての援護のはずだが、
今回は素手で勝負をしている。
このミスマッチな戦い方に違和感を持っていると、男がグリーンに強烈な蹴りを入れた。
グリーンはその場にうずくまった。
サカキが黒豆団に話しかける。
「俺たちが助けられないかな!?」
冷静にメイが答える。
「今は仮面持ってないし、ここで戦ったら悪党側として目を付けられる。
それにあの肉弾戦に参加できる力が私たちにあると思う?」
その通りの言い分に言葉が詰まったサカキだが、閃いたようにバッグを漁りだした。
取り出したのはネットランチャーだ。
河川敷で使ったのだが全く届かず不発に終わった代物だ。
「七海ちゃん!これ!」
そう言うとサカキはネットランチャーをライトブルーこと七海に投げた。
それに気づいたライトブルーはすぐさまキャッチしネットを発射した。
ネットはまっすぐ男達目掛けて飛んでいき、身動きが取れなくなった。
「さすがヒーロー。あんたとは違ってネットランチャーを簡単に扱うね」
「メイさんそんな悲しいこと言わないでくださいよ、俺も元ヒーローだし……」
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