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黒豆団が演技をしながら今一度作戦を確認していると、遠くから軽快なBGMとバイクの音が聞こえてくる。
「そろそろ来るよ?準備良いね?」
「もちろんだ!」
「はい!作戦通り行きましょう!」
作戦決行の地である大型公園にゆっくりとヒーローの影が現れた。
夕日に照らされながら光る濃い青色と、突き刺すような輝きの赤色が目に飛び込んできた。
「よしやっぱり、ブルーだ!そして、もう一人はレッドだな!……レッド!?」
「まさか、レッドこれで3連勤ですよ!?」
「また裏をかかれたわね」
注目の的であるレッドが呆れたトーンで黒豆団に話しかける。
「やっぱりお前達か、来て良かったよ」
黒豆団3人とヒーロー2人が、公園の噴水前で向き合う。
それに気づいた市民や子供達が、わいわいと騒ぎだしてきた。
「でも今回はブルー対策してるから、勝てるかもしれない!自信もって!」
メイが団員を鼓舞する声を出すと、日本人だが外国人が喋るような口調のブルーが力強い声で言う。
「アレ?その格好なんダ?もしかして、電気対策なのカ?ハハハ!」
ブルーの鋭い視線とレッドの疲れた視線を払い、サカキが応戦する。
「お前の対策だよブルー!今日はお前らに勝つからな!」
今にも吹き出しそうな顔でブルーが言う。
「知ってるカ?"電気を絶対に通さないもの"は存在しないんだ。"電気を通しにくいもの"ならあるがな。俺の全力で放つ電圧ではそんな物無力だゼ?
手袋から火花が上がって、体中に高電圧がかかるがやってみるカ?ハハハ!」
ブルーが何かのハンドルを回す。するとブルーの周りから"バチバチ"という音が響く。
レッドから耳打ちを受けたブルーが不満な表情を浮かべるも、電気をまとい黒豆団に突進していく。
黒豆団はそれを腕でガードをするが、静電気の数十倍もする強いバチっという音と共に倒れこんだ。
「やっぱり今日も駄目だったか……」
するとレッドが黒豆団のそばに駆け寄ってきた。
「君たちには死んでもらっては困るからな」
ウツギは腕時計に目をやる。今日の対戦時間は3秒か……。
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