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「この前、昼間のドラマでこんなシーン観て。
実際やったら、相手はどんな反応するのか?と思ってやってみたけど。
遥、お前は無愛想だな」
口元に嫌な笑みを浮かべると、
和真は成瀬から私に視線を向けた
その目の光りに、体が強張る
「またこれは、地味な女だな?
お前にはこの程度の女が似合いだよなぁ」
和真は私の顔を見ながら、鼻で笑う
言い訳する訳じゃないけど、
今の私は、顔が汚れたから撮影終わりに化粧を落としたから素っぴんで……
だから、地味に見えたのかもしれない
「――こいつは関係ないですよね?
和真さん、俺は何を言われても構わないですけど」
そう庇ってくれるけど、
その成瀬の言葉も何処か低姿勢で
二人の関係はまるで、虐めてる側と虐められてる側のそれで
そんな成瀬を見ていると、哀しいような悔しいような気持ちが沸き上がって来て、
抑えきれなくなってしまう――
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