確執

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「俺達、もう帰りますから。 広子、帰るぞ!」 成瀬はそう言って立ち上がると、 テーブルの上の伝票を手に取る 「ゆっくりとして行けばいいじゃないか? だから、もう二度とこの店に来るなよ。 この場所にお前が居る事が、許せないんだよ。 本当、いっその事、お前なんか居なくなってくれればいいのに。 この世の中で、俺はお前程憎い人間は居ないから」 和真はそう言い切ると、 私達に背を向けて歩いて行く その背中は、突き当たりを曲がる事で消えた 向こうには、パーティールームのような個室があるのだろう 時々、そちらから人がお手洗いか何かで、歩いて来るのを見る きっと、和真もそんな時に此処に居る成瀬の姿を見掛け、 近付いて来たのだろう
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