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「影を」
目の前に黒い塊があり声はおれにそっくりでゆらゆらと揺れている。さきほどから何かを言っているようだが聴き取れない。
突然現れた裸の女におれは飛びつくように襲いかかった。女はどこかを見ているが嫌がっている様子はない。おれは抑えのきかない欲を、すべて女にぶつけていた。
目の前には黒い塊があり、ゆらゆら揺れながらおれに何かを言っている。何を言っているかはわからない。裸の女は学生時代に好きだったクラスメイトのようだ。ニコニコと笑っているので、おれは飛びつくように襲いかかった。
「影を」
おれの声にそっくりなそれは、真っ黒な塊でペラペラゆらゆらとしていた。全体的にぼんやりとしていて、かろうじて人間だとわかる。しかし、わからない。
さきほどからおれに向かって何かを言っているが、分からない。同じ夢を以前も見たことがあるような気がする。目の前には裸の女がいて、バイト先で好きだった年上の女だった。バイトの制服を脱がし、おれは飛びつくように襲いかかった。
目の前の真っ黒な塊は、ゆらゆらとしてペラペラだった。
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