1 6月の限定パフェ

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私はいつだってショートカットで日に焼けてて、化粧っ気がない。背も高いってほどではないけど、低くもなく、体つきも……よく言えばスレンダー、まぁ、女の子らしい丸みを感じられない、これまたよく言えばボーイッシュな見た目をしている。 当然服装だって、よくてデニムにTシャツ。 うっかりすると1日中ジャージなおしゃれっ気なしで、女子力0と断言できる。 夜遅くに外を歩いていたところで、女の子だとも思われないだろうと思う。 「物騒な世の中なんだから、用心しないと。」 マサさんはまったく譲ってくれない様子だ。 でも、私は働かないといけないし、部活だって辞めたくないし、そうすると、やっぱり夜の時間帯の仕事を探すしかないと思うんだけど? 困った顔をしている私を見て、マサさんがふっと笑った。 「それならさ、ここで働かない?  そうしたら帰りは上に上がるだけだし、俺も安心。」 「は?」 「今働いてくれてるバイトの学生がさ、もうじき本格的に就活始めるから、バイトの頻度を下げて、ゆくゆくは辞めちゃうんだよ。 で、代わりの人が欲しい状況な訳。 今入ってくれれば、そいつに引き継ぎかねて仕事を教えてもらえばいいし、ちょうどいいんだよなぁ……。 もちろん、大会の日は入る必要ないし、その前の期間だって、必要があれば休んでもいい。 テスト期間とかも同様。 店に入ってくれた日は、賄いもつけるよ。 悪い条件じゃないと思うけど……どう?」 ……そうして、私は「居酒屋やおよろず」の店員になって、今に至っている。
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