入社初日は緊張します。

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 「お、俺ですか?」  他人事のように聞いていたら、突然矛先が俺に向いてしまった。  「あ、そうだ。華澄ちゃん、風太くんを連れて先月分の請求書取りに行ってきて」  「分かりました...風太、行こ」  「お、おう...」  「もう...美華さんしつこすぎ...。こないだも風太が面接に来たあとに聞いてきたくせに...」  ぶつぶつ文句を言いながら、華澄は先月分の請求書を探していた。  「でも、美華さんには感謝してる...だって、風太のこと採用してくれて、アタシと同じ部署にしてくれたから...」  華澄はこちらに振り向き、嬉しそうに話した。  大学の頃から思ってたけど、可愛い...。  「俺としても、この会社で続けることができれば、ありがたい話だな」  「風太なら大丈夫! だって、アタシはこの会社で1年働いたけど、この会社が好きだから。美華さんは優しいし、亜美ちゃんは良い子だし、アタシは風太のためになるように頑張るから!」  華澄って、マジで良い子だよな...。俺、大学の頃に付き合えばよかったのに、当時付き合ってた子がいたからな...。
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