俯瞰

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俯瞰

物事の行き詰まりを感じた時、自分というものを客観視して見ると解決する事が多い。理屈とは違う。理屈は物事を頭で理解する事。物事を体で覚え込まない方法、なのかもしれない。頭で理解しようとする文学系。自己分析していた頃、そんな事をする自分を煙たがられた事があった。とにかく、オレの言う通りにしろと言う彼の言い分は組織云々の前に、お前の言う事なんか聞きたくないという、つまらない意地の為だった。仕事のやり方で何度かそんなくだらない喧嘩をしていた。自分が眠れないのは、彼のせいだと思ったり、彼女のせいだと人の性ばかりにしていた頃、それはダサいし、カッコ悪いから、辞めろと怒鳴られた。彼女を捨てて、別の女作れとまで言われた事もあった。だが、それには従えなかった。彼女にお金を借りていたから、そんな権利もないし、第一別れると言う選択技は流石に引く。僕は、そんな薄情な真似は出来なかった。付き合っていたから、金を借りる事に落ち目も負い目も無かったが、男としては、それは大変だと同情された。 金を女から貰う人は、人では無いと言う価値観だったのか、古い世代の人間だった。 人が変われば、やり方も変わる。けれど、その人の指示には従っている。上下関係は今は弁えているから、こじれる事はない。 古い世代を考え方が古いと邪険にする若者が居るのは良く聞くのだが、年がそう大して変わらない男がそう言っているのは、今の感覚を持ち合わせている、精神年齢が幼い彼の様だから?笑。多めに見ている。多分、ボケだ。僕はボケだから、許しているんだろ?と詰め寄られたら、その通りですと認める。素直で従順である。話も通じるし、通じたほうがわかり合いやすい。あまり気にしてない。今の音楽は長い歌を歌うのがかっこいいと思っている若者に対して前からそうだと思っていた僕は、よくわかってますね!とえらく感心した。 怖い歌い手とか、昔みたいに俺様みたいな歌い手を見ると、昔みたいにライバル意識はもはや無い。それどころか、懐かしさすら覚える。"アニメ"の画像を流し歌っていた人達が昔、僕はワクワクして見ていた。その歌が、悪の美学だったから、カッコよく見えた。だけど、性格が悪い人が本当は良い人なのを、人生の経験上知っていた僕は、一度そう言ったら、ナニぃ?と睨まれた事があった。僕は、悪い男に惚れるんですよ、って意味だったのだが、相手からしたら、ふざけてんのか?って舐められていると思われて居たのだろう。いや、悪の美学なんですよ、と断ったけど、いや僕は本当は良い人なんですけど、とついていけない…と言われた事があった。 勿論、知ってますと嘯き(うそぶき)そう言い、話は終わらせたけど、悪い人を好きになる自分の性癖と言うものは、基本的に悪の美学を信じているからなのだろうか?失礼な事を当時は言った気がする。反省してます。
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