明日さえみえないなら

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明日さえみえないなら

 浅倉ユリが、畑の菜園をしており、海外から急遽戻った私は逢いに行った。恵まれた笑顔で、汗水流して煌めく笑顔は、誰よりも輝いていた。  自分の作る音楽も、純粋に作りたいものを作っている。性被害の人々の深刻さはいつもメディアで報じられるが、問題視されているが僕らにはどうでも良かった。有名な人達がTVで活躍しているから、大きく見えるだけで、僕らはもっと辛い日々を過ごしている。それが公に出た時、繰り返されて報じられる。そして、その人の問題だと、我に帰るのを繰り返している世俗の人々は、自分がそう言った目にあった場合、否が応でも知る。それは、想像を絶する苦だ。支える側も共倒れになる危険を、そして手放す危険もいつも、支えられる側の孤独も見つめなければ、ならない。いずれ、別れる運命になろうとも、また別れた相手は、別の新しい彼氏を見つけて、また別れてを繰り返すとしても、その孤独を埋めるのは、被害に遭った人間の隣に居る人だ。僕は、敬意を込めて、その人を称える。ご苦労様、貴方の苦しい今はいつか、わかってくれるはずだと愛しているなら、その手を絶対手放さないでくれ、オレは後悔したから、また手を掴んで、二度と離さなかった。想像を絶する様な永い時間が流れていった。時として、それが虚しく思えようとも、決して手放さないであげて欲しい。彼女たちは孤独の絶望に打ちのめされている。救うのに、それだけの長い時間が掛かった。 彼女を見ると、陽の光で、焼けた素肌が浅黒く、小麦色に日焼けして居た。 心から賛辞を贈ろう。 貴方を愛してる。
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