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【エピローグ】
泣き虫な子どもだった私と仲良くしてくれたハルくん。
彼には何の罪もなかった。むしろ、心に煌りを灯してくれたのである。
だが、無念にも運命は引き裂かれてしまった。
私は、今でも親しくなる男性の中に彼の面影を探している。
彼は私にとって、永遠に大切な友達であり恋しい人なのだ。
もう一生会えないだろうと分かっていながら、あの角を曲がった先でまた偶然再会できないか、と期待してしまう。
でも、一番に願う事はただひとつ。
美しい栗色の瞳を持つ彼が、どうか、どうか。幸福でありますようにーーー。
ガラス細工がキラリと煌るたびに私は彼に想いを馳せ、幸せを願うのである。
〈了〉
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