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3.失くさないように※
「対になってるものって、なんでか片方だけ失くしちゃうよね」
おまえは歩道で拾った片手袋を、踏まれないようにと支柱に被せながら笑っている。
「靴下とか、ピアスとか…」
どうしてだろうと俺を見るが、答えられるわけもなく。
おまえを見失わない為に、指を繋ぐことくらいしかできない俺に。
俺の気持ちを証明したくて、その指に対の指輪を贈ったんだ。
⧿ * ⧿ * ⧿ * ⧿ * ⧿ * ⧿
冬の道端、片方だけの手袋が寂しそう🧤
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