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ケンタは母親からの注意に「うん」と、返事はしたもののテレビの前からは動こうとしなかった。
すると、母親は眉間に皺を寄せて更に大きな声で言った。
「もうっ、ケンタ!早くしなさい!」
「…もう、わかったよ」
ケンタはめんどくさそうに返事をした。
ママ…うるさいなぁ。
僕が、テレビのあのでっかいかいじゅうだったら誰もうるさく言わないんだろうなぁ。
ケンタはそんな事を思いながらテレビの中で暴れ回る怪獣に熱い視線を送っていた。
同時に母親もため息を吐き、ケンタを横目に見ながら考え事をしていた。
もう…何であんなのが好きなんだろ?
私がテレビのヒーローだったら…
ケンタもちゃんと言う事聞くんだろうなぁ。
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