5人が本棚に入れています
本棚に追加
嫌なやつ ☆
嫌がらせが始まったのはいつからだろうか。
遠い昔のように感じる。
物を隠す、悪口を言う、嘲り笑う、叩く、蹴る。
全ての事を言い連ねればキリがない。
話し方がキモイと言われれば、気持ち悪くならないように心がけた。
笑い方が気持ち悪いと言われれば、面白くても笑わないようにした。
泣き方がウザイと言われれば、どんなに悲しくても悔しくても泣かないようにした。
容姿が醜いと言われれば、髪を伸ばし人の目線に映る事を避けるようにした。
どう足掻いても、頼んでも嫌がらせが減ることは無かった。
むしろ、周りを巻き込んで増長した。
いったい、何をしたって言うのだろう。
家族にも言えない、友達なんかもっと居ない。
この世界に居場所なんてあるのだろうか。
明日は……明後日は……明明後日は……
何をされ、いわれるのだろうか。
神様が居るとすれば、そちらに連れて行ってください。
決して甘くない粒をひとつ、またひとつと増やしていく。
それでも連れて行ってはくださらない。
まだこの存在意義のない世界に生きろというのか。
さぁ、もう少しだけ粒を増やそう。
でも、きっと、明日も目覚めるのだろう。
最初のコメントを投稿しよう!