0人が本棚に入れています
本棚に追加
******
夕飯のシチューの匂いで、思い出から現在に引き戻された私は、再び姪からのメールの文面を見た。
いつか私が聞けなかった、彼女の最後の強がりの台詞を、この子から聞かされることになるとは思いもしなかったな。 と頭の中で呟きながら、私はそっと返事をした。
「その気持ちがあれば 大丈夫。 今よりもっと素敵な女性になれますよ。 そして、元恋人を後悔させてやってくださいね。」
「ありがとう。」の的外れな言葉は、心の中だけに止めておいた。
終
最初のコメントを投稿しよう!