ジョイ

2/5
前へ
/23ページ
次へ
「ちょっと、もう商売っ気無いんだから」  マドセンが彼女を小突こうとしたけれど、彼女はひゅっと首を竦めてそれを躱した。マドセンは繕うように言った。 「この子はジョイ。えっと……あんた幾つ?」  マドセンは彼女に訊いた。彼女は指を二本、立てて見せた。二十歳、という事だろうか。 「ごめんなさいね態度悪くて。でも良い子なのよ。お酒強いし」  それは長所なのだろうかと、ぼくはぼんやりした頭で考えながら、改めて彼女を見た。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加