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二十歳というには、幼いような気もした。
ライダース・ジャケットを肩で羽織って、中は胸元が切れ込んだタンクトップのようなものを着ていた。それなりに膨らんだ胸の膨らみの真ん中で、真珠が光っている。厚底のブーツを履いているので余計に身長が高く感じられた。両耳に沢山ピアスがついていて痛そうだった。
「……どうかしら?」
マドセンはぼくの肩に手を置き、ウインクをした。どうしろと言うのか、ぼくには成り行きが分かっていなかった。
「70分で二枚、ホ別」
黙っているのに飽きたのか、彼女が口を開いた。ハスキーな声だった。猫のような瞳に、ヘッドライトの光が入り込んだ。
「ホベツ?」
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