第二章

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第2章 師匠11 霧の中を駆ける駆ける駆ける……… たまに後ろで音が響く、何か魔物が増えている、食われそうになるそんでまた逃げる…って言うのを繰り返していた。 いい加減しつこすぎないか?この魔物達。 見逃してくれればいいのに、か弱い少女1人ぐらい。 そう言う私は気づいて無かった……あの時街で本当にレッドウルフをやっていた事や、水の水圧に巻き込まれて何匹か魔物を倒している事に。 しかも、霧の中を何度も回っても魔女様の家に着く気配は無い。 どこにいるんだよ魔女様。さっさと姿表せや魔女様。ぶっ飛ばすぞ魔物達。あぁもうこんな所さっさと出て行きたいなぁ本当に。 ……失礼、少々言葉使いが荒くなってしまった。 気配探知を使って家を探しているのだが、見つからない。 街の人達が言っていた事デマでは無いかと思うぐらいに。 そんなこんなで霧の中を走り回っていた時だった。 あっヤベッと思った瞬間魔力が切れたらしく地面に落ちる。 歓喜に満ちた魔物達の声が後ろで聞こえた瞬間キューブレーキ。 キキィィィと止まってみると、魔物達は勢い付いたままどっかに突進する。   小柄な体を生かしてそこら辺にあった木の洞窟の様な場所に滑り込む。 レッドウルフや他の魔物は体が大きすぎて中に入らない。 ただし、爬虫類の様な小さな魔物が追いかけてきたので、足で全部潰した。 (一般人) 普通は潰せないのだが、私が潰せた理由としては、さっきので何匹かやっていた事により身体能力的な物のレベルが上がっていた事や、女神様のお節介により魔物を倒して手に入る経験値ーー普通のモンスター倒す系のゲームと同じシステムで手に入る物ーーを2倍にしてもらった事が大きいらしい。 ステータスの解説ボタンで後から知った事だが。 でなければ、あの爬虫類系の小さいモンスターが持っている毒針にやられて死んでいた。 まあ、そんな感じで木の洞穴を少し息を整えつつ抜けた瞬間… ベチャッと音がしたと思えば、沼にハマっていた。 どうやら、霧の中に紛れて少し分からなかったが沼が所々あった。 所々そんな沼に何かよくわからない骨が刺さっているのを見ると、 はまった物は魔物人間関係なく沈む死の沼なのかもしれない此処は。 ヤベェ絶対絶命か…?と言うか絶対絶命多いな。 と心の中でツッコミをかましつつ、沼で一番やってはいけない事……つまり沼の中でもがくと言った事をしてしまう。 だって仕方がないのだ。上から爬虫類系魔物達が、仲間の仇とでも言うぐらい攻撃してくるんだもん。 払う真似をしたら体がズブズブ沈んでくなんて誰も思わないじゃないか。 そんなこんなでもがいていると、 ついには頭まですっぽりいく私。 どうしよう?どうしようか?このままでは死ぬぞ?と頭がサイレントを鳴らしまくり、危険探知がずっと危険危険危険危険と言っているのだが、状況的にも環境的にも詰み過ぎてて諦める自分。 殺傷能力が高い手だけが、今も羽虫をやろうと動いていた。 口は勿論閉じている。 心はもう悟りを開いていた。 あっっコレ死んだな。 図書館の本…無事か?弁償は出来ないぞ、だってもうすぐ死ぬかもしれないモン。 こんな事になるなら置いていけば良かった。 そして遂には唯一の希望、手も埋まる。 グッパイ!異世界……… ヒュウウウウウウウウウウ んん〜でもって。 気づいたら落ちていました。 下に見えるのはログハウス、綺麗な湖。 まさか沼の中に魔女様の家があるとは思わないよね。 魔物を倒したお陰か、頑丈になった体でどべしゃっと地面に落ちる。 不思議と痛く無かった。 手を見ると、泥だらけ。 不自然な程澄んだ湖に映る私は泥だらけ。 仕方ない洗うか。 手から水を〜って魔力切れて無かったっけ? やって見ると、いつもとは違い、チョロチョロと小さな水が滴り落ちる。 故障を起こしたシャワーの様な感じだ。 まぁ、その水を頭から被り………. 「水よ」 手に集める。 泥ごと水が集まり、今更ながら水属性選択してよかったと思った。 何となーく体が綺麗になった所で、水球を上の泥沼まで上げる。 泥沼の所まで上げると、水球は吸い込まれる様に無くなった。 わざわざ泥沼に水球を捨てた理由は、この綺麗な湖に落とすのが嫌だったからだ。 辺りは真っ暗。 かろうじて見えたログハウスの存在確認ができたのは、湖を越えたその先、洞窟の様な壁になっている所に生えている光る苔が、星の様にそこだけ明るくなっており、その光で、かろうじて見えたのだ。 このまま、魔女様に会うには、あのログハウスの所まで歩いて行き、ドアをノックすればいい。 だが、ドアの所まで近づいた所で、何か嫌な予感がした。 危険探知さんが、ドアに近づくにつれて、危険!と伝えてくるのだ。 気配探知さんは、此処に魔女様いるよ〜とその存在を教えてくれるのに、危険探知さんがそれを邪魔するのだ。 ドアのぶに触れようとした手が震えている。 …………………。 バクバクと心臓が、鳴り始めた所で私は名案を思い着く。 そうだ!今日はもう夜ではないか。 来た時夕方だったし。 魔女様寝てるかもしんないじゃん。 寝起きは機嫌が悪い人もいるって聞いたし。 今日は寝るか。 そうと決まったら、ログハウスがある湖に浮いている小島の様な場所の一角……芝生が生えて気持ち良さそうな所まで歩いて行く。 そしてそのままゴロンと横になった。 枕が無いと寝れないってことは無く、そのまま意識が落ちていく。 おやすみなさい、自分。明日の私、後は頼んだ……………
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