第五話:ノーリアクション王!? 秋月朔夜

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「やーさんもなんか言えって!」  ほらほら、と見せびらかすようにオレを朔の方へ追いやる。    ちょっと! そういうのいいから! 朔困ってるじゃん!     いたたまれない気持ちになりながら朔の様子を(うかが)うと、 「なに着てようが龍は龍だろ」  と、あっけらかんと言う。    まさにその通りすぎてなにも言えやしない。 「いやまぁそうなんだけどよ! 可愛いだろ⁉」 「………………」  太鳳がずっこけるから「オレ、言うこと間違えたのか?」みたいな空気になった。  朔は表情を変えないままじっとオレのことを見る。    うぅ……そうやって無言で凝視するの良くないよ⁉  改めて見られると恥ずかしい……。 「…………龍だろ?」  傾げたと言うかも怪しい素振りを見せた朔の言葉に、 「反応変わんねぇんか──い!」  太鳳渾身のツッコミが虚しく部屋中に響き渡る。  突然の大声に阿曇さんが顔を(しか)め、四楓院先生は困ったような笑顔を見せる。  朔は朔で正面から大声を浴びたから、キュって眉間にシワを寄せて今日一番のしかめっ面をした。
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