第五話:ノーリアクション王!? 秋月朔夜

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「目の前で叫ぶな!」 「心の友だろ!? マブダチだろ!? リアクション薄すぎて引くわ!」 「女モン着てようが全裸(マッパ)だろうがコイツ()コイツ()だし、テメェらがじゅうぶん褒めてんだから間違いねぇんだろ。これ以上なに言えってんだ」  無造作に伸びた後ろ髪を片手でガシガシかき回しながら、太鳳を睨みつける朔。  (あん)に〝感想がない〟とも取れるけど、なんていうか、太鳳や先生たちの評価を()に受けているようにも取れる。  朔が誰かを褒めたりするのは相当稀なことだし、みんなの評価を受け入れてくれてるなら、きっと悪くないんだ。なんだかじーんとしてしまう。  思わず朔の方を見つめて、 「朔……」  なんて感極まった声をあげたら。 「………………」  ものすごぉーく、嫌そうな顔……もとい、怪訝そうな表情でオレのことを見てくる。    前にもあったな……こんなことが。 「お喋りはそのへんにして、いい加減仕上げるぞ。出し物の当番があるんだろう?」 「せやな。秋月もぼちぼち着付け済ませよか」 「はーい」 「……おう」  あぁ、そうだった。  劇に出るからクラスの受付当番は午前中にしてもらったんだっけ。早く着替えて行かないと実行委員に怒られちゃう。  朔が四楓院先生と少し離れたところで着替え始めたのを横目に、オレは太鳳が用意した椅子に腰掛ける。  座らないと阿曇さんの手がオレの頭に届かないもんね。
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