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翌日、7時前にじいちゃんの部屋に今から出ると知らせに行く。
早いんじゃないかと言われたが、美音の病院に行く前にカナ姉に会う事を伝えた。昨日のうちに連絡が来て一緒に行く事になったと。
それと、今夜からはカナ姉のコンドミニアムに泊まらせてもらえることも伝えた。
じいちゃんは驚き、一緒にここじゃダメなのかと聞いてきたが俺は姉ちゃんの家が気楽で良いと伝えた。ここは俺には居心地が悪い、我慢して居たい場所じゃない。
こっちに滞在中は、行くのは美音の病院だけと決めているからどうか認めてくれと。
俺の物言いに、何かを感じてくれたらしいじいちゃんがなんとか折れてくれた感じだ。
朝早くだったけどなんとかディアおばさんとダンナさんには会えて、昨日のお礼を言う事は出来た。
勧められた朝食も断って家を出る。じいちゃんからは何かあったら必ず電話をしてと言われたが、それはもちろんちゃんとする。
病院の前をカナ姉との集合場所にした。地図アプリを見ながら足早にそこに向かう。
じいちゃんの言うとおり30分程で病院に到着したら、俺よりも先にカナ姉は到着していた。どうやら美音が心配で早めに来てしまったらしい、ちょっと泣きそうな顔をしている。
「カナ姉」
俺は久しぶりに会う心配性の優しい姉に、大きく手を降った。
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