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「おい、ミラ」
「どうしたの、イブ」
──警告。上空から熱源を検知。
「アンナ!アンブレラッ!!」
「了解」
アンナがアンブレラシールドを展開。
「ッ!!」
「着弾……!」
──機器検知。
戦闘用アンドロイド3機。
──対人、対アンドロイド複合バトルシステムを起動。
「な、なんだよあいつら……」
「奴ら、私達のような出来合いじゃないぞ」
──機器スキャン開始。
・対アンドロイド戦闘機「MA-0200」
不正改造の痕跡無し。
以下広告文
機器重量:167.2kg
最大破損強度:2500kg
アタッチメントソケット:4箇所
搭載主要兵器類
・10mmバルカン、75mm無反動砲、指向性EMP、チャフデコイ、フレアデコイ
「……戦争の為に作られたアンドロイドよ」
「マジかよ……勝てんのか?」
「逃げる事もできなさそうだぞ」
「大丈夫、きっと勝てるわ」
戦闘機Aの接近。受け止める。
「っ……重い!」
投げ飛ばされ、背後の壁に衝突。吸収率87%
戦闘機Aの再接近。組み合う。戦闘機B、イブに接近。戦闘機C、アンナに接近。
「イブ!ノイズ!!」
「了解!」
イブの妨害電波装置が起動。戦闘機間での通信にラグや意図しない不具合を生じさせる。
「クッ……どけ!!」
左アーム、解体用ハンドインパクターが戦闘機Aの頭部に命中。
──柔術「背負い投げ」を実行。
──右アーム、βモードに切り替え。
──βモード自動生成プログラム「剪剃」
ロボット用小型切削機を高周波で加熱、回転させ、『レスリング:ラリアット』と併用する事で、物理的な破壊力を向上させる。
「あああ!!!」
──「剪剃」戦闘機Aに命中。戦闘機Aに致命的な損傷。
「アンナ!!」
アンナに戦闘機Bが襲いかかる。私はアンナの元に駆け寄る。
──左アーム、βモードに切り替え。
──βモード自動生成プログラム「完伐」
アンドロイドメンテナンス用ニードルキットを、出力1200%の噴射式加速ユニットと併用し、アンドロイドの駆動主要部分を穿孔する。
──「完伐」戦闘機Bの記憶媒体に命中。機能停止。
「助かった、ミラ」
「イブは!?」
イブは、戦闘機Cと組み合う。
「イブ!!」
──イブ、本体ユニットのフレームが戦闘機Cの両アームユニットにより変形。変形率72%
──右アームユニット、パージ完了。4秒間の機能維持が可能。
右アームを戦闘機Cに投げつける。
──戦闘機Cに、右アームユニットの「剪剃」が命中。戦闘機C右アームユニット、大破。
──戦闘機Bのハッキング開始。……完了。右アームユニットをパージ。
──右アームに新しい機器を検知。インストール中……完了。
──右アームユニットの10mmバルカンを使用。
──戦闘機Cにバルカンが命中。全ての弾丸をシールドにより吸収。
「イブ!!」
戦闘機Cに接近。
──『対アンドロイド戦闘術:バッテリースティール』
戦闘機Cの背後より、バッテリー部を直接穿孔。バッテリーを引き抜く。
──戦闘機C、機能停止。
「イブ、大丈夫!?」
「--[警告音a-21]--」
──WARNING
ロックオン検知。75mm無反動砲
「危ない!!」
──背部に75mm無反動砲のダメージを検知。吸収率0%
──75mm徹甲弾が貫通。両レッグユニットの全機能停止。全ての伝達をシャットアウト。
「ミラ!!」
「……」
──右アームの10mmバルカンを使用。
──戦闘機Aに命中。戦闘機A、大破。全機能停止。
「み、ミラ!イブ!!」
アンナの叫び声が響く。
「私は平気。イブは?」
「--[エラーメッセージ203]-- 」
「……よかった、なんとか機能停止はしてないようだ」
──機能診断、開始。……完了。
両レッグユニットの自動修復不可。その他については正常に動作可能。
「アンナ。悪いけど、私をおぶってくれる?」
「あ、ああ」
「イブは、自分で動けるわね?」
「--[制御Code14]--」
「そうみたいだ」
私の両レッグユニットを見る。
「イブ、ストレージに私の足と、戦闘機の壊れていないパーツを保管しておいて」
「--[制御Code25]--」
「それが終わったらここを離れよう。ひとまず安全な場所が必要だ」
「そうね」
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