グラジオラス

3/4
前へ
/23ページ
次へ
「おい、ミラ」 「どうしたの、イブ」 ──警告。上空から熱源を検知。 「アンナ!アンブレラッ!!」 「了解」 アンナがアンブレラシールドを展開。 「ッ!!」 「着弾……!」 ──機器検知。 戦闘用アンドロイド3機。 ──対人、対アンドロイド複合バトルシステムを起動。 「な、なんだよあいつら……」 「奴ら、私達のような出来合いじゃないぞ」 ──機器スキャン開始。 ・対アンドロイド戦闘機「MA-0200」 不正改造の痕跡無し。 以下広告文 機器重量:167.2kg 最大破損強度:2500kg アタッチメントソケット:4箇所 搭載主要兵器類 ・10mmバルカン、75mm無反動砲、指向性EMP、チャフデコイ、フレアデコイ 「……戦争の為に作られたアンドロイドよ」 「マジかよ……勝てんのか?」  「逃げる事もできなさそうだぞ」 「大丈夫、きっと勝てるわ」 戦闘機Aの接近。受け止める。 「っ……重い!」 投げ飛ばされ、背後の壁に衝突。吸収率87% 戦闘機Aの再接近。組み合う。戦闘機B、イブに接近。戦闘機C、アンナに接近。 「イブ!ノイズ!!」 「了解!」 イブの妨害電波装置が起動。戦闘機間での通信にラグや意図しない不具合を生じさせる。 「クッ……どけ!!」 左アーム、解体用ハンドインパクターが戦闘機Aの頭部に命中。 ──柔術「背負い投げ」を実行。 ──右アーム、βモードに切り替え。 ──βモード自動生成プログラム「剪剃」 ロボット用小型切削機を高周波で加熱、回転させ、『レスリング:ラリアット』と併用する事で、物理的な破壊力を向上させる。 「あああ!!!」 ──「剪剃」戦闘機Aに命中。戦闘機Aに致命的な損傷。 「アンナ!!」 アンナに戦闘機Bが襲いかかる。私はアンナの元に駆け寄る。 ──左アーム、βモードに切り替え。 ──βモード自動生成プログラム「完伐」 アンドロイドメンテナンス用ニードルキットを、出力1200%の噴射式加速ユニットと併用し、アンドロイドの駆動主要部分を穿孔する。 ──「完伐」戦闘機Bの記憶媒体に命中。機能停止。 「助かった、ミラ」 「イブは!?」 イブは、戦闘機Cと組み合う。 「イブ!!」 ──イブ、本体ユニットのフレームが戦闘機Cの両アームユニットにより変形。変形率72% ──右アームユニット、パージ完了。4秒間の機能維持が可能。 右アームを戦闘機Cに投げつける。 ──戦闘機Cに、右アームユニットの「剪剃」が命中。戦闘機C右アームユニット、大破。 ──戦闘機Bのハッキング開始。……完了。右アームユニットをパージ。 ──右アームに新しい機器を検知。インストール中……完了。 ──右アームユニットの10mmバルカンを使用。 ──戦闘機Cにバルカンが命中。全ての弾丸をシールドにより吸収。 「イブ!!」 戦闘機Cに接近。 ──『対アンドロイド戦闘術:バッテリースティール』 戦闘機Cの背後より、バッテリー部を直接穿孔。バッテリーを引き抜く。 ──戦闘機C、機能停止。 「イブ、大丈夫!?」 「--[警告音a-21]--」 ──WARNING ロックオン検知。75mm無反動砲 「危ない!!」 ──背部に75mm無反動砲のダメージを検知。吸収率0% ──75mm徹甲弾が貫通。両レッグユニットの全機能停止。全ての伝達をシャットアウト。 「ミラ!!」 「……」 ──右アームの10mmバルカンを使用。 ──戦闘機Aに命中。戦闘機A、大破。全機能停止。 「み、ミラ!イブ!!」 アンナの叫び声が響く。 「私は平気。イブは?」 「--[エラーメッセージ203]-- 」 「……よかった、なんとか機能停止はしてないようだ」 ──機能診断、開始。……完了。 両レッグユニットの自動修復不可。その他については正常に動作可能。 「アンナ。悪いけど、私をおぶってくれる?」 「あ、ああ」 「イブは、自分で動けるわね?」 「--[制御Code14]--」 「そうみたいだ」 私の両レッグユニットを見る。 「イブ、ストレージに私の足と、戦闘機の壊れていないパーツを保管しておいて」 「--[制御Code25]--」 「それが終わったらここを離れよう。ひとまず安全な場所が必要だ」 「そうね」
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加