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「解体用の穿孔ハンマードリルに、大型車両用ウィンチか……相変わらず工具が好きだな」
「下手な武器より破壊力もあって物持ちもいい。これでいいのよ」
すべての機器のインストールを正常に行う。
「そうだミラ、ハード面はそれでいいとして、ソフト面はどうなんだ？」
イブが聞く。
「そこは問題ないわ。インストールしたソフトは、ほぼ全て私用に噛み砕いてイブにバックアップしてあったから」
「噛み砕いて……？」
「そう。今まで何するにもいちいち『──こんなかんじのシステムメッセージ』が出てきて鬱陶しかったの」
「……システムメッセージすら出なくなったってか、ますます人間みてえだな」
「絶対に出ないってわけじゃないわ。必要最低限になっただけ」
──機器テスト完了。問題なく使用可能。
「……あぁ、それか」
「そ。便利だけど鬱陶しいでしょ？」
「ロボットとしてのアイデンティティが……」
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