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「莉真からの一日早いクリスマスプレゼントはどうだった?」
彼女はそう言いながら、俺にスマホを見せてきた。
その画面には、SNSに流出していた例のキス写真。
裕斗君の言っていた通り、やっぱり莉真さんがあのアカウントの主だったようだ。
「クリスマスプレゼントって……。何でこんなこと……」
「志衣君が悪いんだよ。莉真の告白を断ったりするから」
「え……?」
「頭にきたから、志衣君の弱味を見つけたくて尾けてたんだよね。そしたらあのマンションに入っていったでしょ。志衣君の彼女の家だと思ったから、彼女の顔をネットで晒したくて待ってたの。そしたら志衣君と一緒に出てきたのは男の人で……。なんだ男友達と遊んでただけかーと思ってたのにキスしてるから、思わず写真撮っちゃった! 相手の顔は撮れなかったけど、いい写真だったでしょ? すっごい炎上してたね〜、あはは!」
「……っ、今すぐ消してくれ! 俺のことはいいけど、彼を巻き込まないでくれ!」
声を荒げて必死にそう訴えるが、彼女の態度は変わらない。
「志衣君がそういう趣味だったなんて、本当に気持ち悪い。でも納得。ホモだから莉真に惚れなかったんだね」
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