愛国心

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 21XX年が半分ほど過ぎたころ、この戦争は始まった。  ぼくの基盤には続々と新たな情報が更新されていく。  情報によると、どうやら我が国が敵国に先制攻撃を仕掛けたらしい。  その奇襲により敵国は大打撃を受けたとこのと。  ぼくはこれからどうなるのか一抹の不安を感じたが、この攻撃によって国の戦意は大きく高揚し、やがて国と国との戦争へと突入していった。  戦争が始まると、敵国の生産物は排除され、言語も新しく書き換えられた。  これまでにない言語は多少の混乱を招いたが、一度インストールしてしまえば後はスムーズだった。  ぼくのシステムには幸運なことに親と呼ばれる存在がいた。  この国では何者でもない存在も多いので、この状況下で不安を共有できる存在がいることはありがたかった。
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