オブビリオン

1/10
前へ
/317ページ
次へ

オブビリオン

過去のオレに選択肢はさほど無かったんだと思う。 物心ついた時にはスラム街で親友の《 》と共に生き抜いてきた。 親友であり家族だった《 》。今はもういない。 あの頃は生きるために必死で盗みや、ゴミ漁り、物乞いをするしか無かったんだ。 ある程度経験値を積んだオレたちは慢心になっていた。 ある日、《 》はオレにこう言った。 「大商人の馬車を狙う」 怖気付いたオレは《 》についていけなかった。 逃げたのだ。
/317ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加