蝶よ花よ
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それから蝶はいなくなった。花が驚くほどに人々は蝶のことを忘れていた。花だけが蝶のことを覚えている。花だけが蝶が蝶であったことを知っている。 花の肩で蝶は静かに天国に向ったことを知っている。 だからこそ毎夜空に向かって祈る。 「神様、蝶に会わせてくれてありがとう」 大好きな君に会えたから。また会えたらいいね。できれば春に。そう願う。 おしまい
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