その先にあるもの
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寒風吹きすさぶ荒野で、彼はわたしを待っている。 その掌に深く爪を食い込ませ、あれほどに餓え渇きながら。 わたしはじりじりとしか動かない己の身体を叱咤する。 どうか間に合ってくれ。 辿りつくべき場所はわかっているのだ。 どんな存在でもよい。 聞き届けてくれとわたしは祈った。 少しだけ。 もう少しだけ彼が待つあの地に近づけるように。 わたしは痩せ衰えた身体をわずかな隙間に滑り込ませた。
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