ぼくは存在しない

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ある国の、ある小さな村の、ある夫婦に子どもが産まれた。 二人は喜ぶが前に顔を青ざめさせた。 一人は夫婦と同じく、黒髪に青みがかった黒い瞳なのに、もう一人は老人のように白い髪に血に染まったような紅い瞳だった。 一つの腹に同時に子どもが産まれるはずがないと、そんなのは動物のようだと思い、見た目の薄気味悪さから夫婦はその白い方を、虐待し始めた。
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